更年期の悪玉コレステロール

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更年期と悪玉コレステロール

肥満気味の人にコレステロールの異常が多いという印象がありますが、実は、見た目にはそれほど太っていない人でもコレステロール値に注意する必要があるのです。
とくに女性の中では、閉経前後の更年期の女性に、高コレステロール状態があらわれることがあります。女性ホルモンとコレステロールには関係があるのでしょうか?

 

1.善玉コレステロールと悪玉コレステロール
コレステロールには二種類あり、LDLコレステロール(悪玉コレステロールとよばれるもの)と、HDLコレステロール(善玉コレステロールとよばれるもの)に分かれています。
LDLコレステロールは体中にコレステロールを運ぶという大切な働きをしていますが、その一方で、余分になったコレステロールを血液中に放置してしまいます。
HDLコレステロールは、その放置されたコレステロールを血液中から回収して肝臓に送って血液中に蓄積させないようにする働きがあるのです。
どちらも血液中には無くてはならない成分で、どちらが欠けても体調に影響を与え、動脈硬化などの原因を引き起こしてしまいます。

 

2.エストロゲンの低下が悪玉コレステロール値を上げてしまう?
一般的に、閉経までの女性は、男性に比べて高コレステロールの状態になる割合が少ないのです。
卵胞から出る女性ホルモンのエストロゲンは、悪玉コレステロールを肝臓に取り込む働きをサポートすることが知られています。
エストロゲンは肝臓や小腸での善玉コレステロール成分の合成を増やし、善玉コレステロールを増加させる働きがあるのです。
ですから、女性ホルモンが血液中に多く存在しているあいだは、コレステロール過多になりづらく、血液中に余分なコレステロールが残されにくい状態になっています。
ところが、女性が卵巣の卵胞が消失して閉経すると、エストロゲンレベルが一気に低下してしまい、今まで処理できていたコレステロールの調整ができなくなってしまい、悪玉コレステロール値が上がってしまうことがあります。
更年期障害の症状の代表的なものには、ほてりや発汗、抑うつ状態などがよく知られていますが、急な体重増加や脂質異常などもその症状のひとつなのです。

 

3.更年期のコレステロール値を下げるには?
更年期の女性のコレステロール値上昇には、男性のコレステロール値異常の対策に加えて、女性ホルモンを急激に減少させない工夫も必要になってきます。
女性ホルモンの減少は誰にでも起こることなのですが、それが減少するスピードを少しでも遅らせることはできます。
たとえば、大豆イソフラボンは女性エストロゲンと同じような働きをしますので、大豆からできている食品を積極的に摂るようにするとよいでしょう。
また、ゴマに含まれるリグナンという成分は、抗酸化作用や抗炎症作用があり、エストロゲンと同じ作用を持つ物質にも変化できますので、多く取り入れましょう。
1日2杯のコーヒーに含まれるカフェインは、血液中のエストロゲンレベルを増加させる効果があると言われていますので、普段の飲み物をコーヒーに切り替えるのもよいかもしれません。

 

4.善玉コレステロールと悪玉コレステロールの適正値
善玉コレステロールも悪玉コレステロールも、どちらも健康な体を維持するには必要な物質ですが、その両方のバランスがとれているかどうかが重要です。
コレステロールについての治療が必要とされるのは、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の値が140r/dl以上か、HDLコレステロールの値が40r/dl未満だとされていますが、さらに、「LDLコレステロール値÷HDLコレステロール値」にも注意が必要です。比率は1.5以下が理想的と言われており、2.0を超えると特に注意が必要です。判断基準を以下に示しますので、参考にしてください。

 

1.5以下 健康状態
1.5〜2.0 コレステロールの沈着が起こるリスクあり。注意が必要。
2.0〜2.5 コレステロールの蓄積が増えて、動脈硬化が疑われる。
2.5以上 血栓ができている可能性あり。心筋梗塞のリスクも